最新のご案内 | 2001年度 |
『数理物理の諸問題と力学系』研究集会
科研費基盤研究(B)(1)「力学系の解析と関連する幾何学」(課題番号 11440054) による標記の研究集会を、以下のように開催いたしますのでご案内申し上げます。 皆様のご参加をお待ちしております。
3 月 6 日(火)
13:30 ─ 14:15 | 戸田 幹人(奈良女子大・理) 化学反応の動力学とカオス:大自由度ハミルトン系カオスにおける課題と展望 (I) |
14:30 ─ 15:15 | 竹井 義次(京大・数理研) エネルギーレベルの交差に関する Landau-Zener の問題とWKB 解析 (I) |
15:35 ─ 16:25 | 田崎 秀一(早大・理工) 大きな量子系の非平衡統計力学 ─ C*代数の方法による量子1次元導体の電気伝導 ─ |
16:40 ─ 17:30 | 田中 篤司(都立大・理) WKB 法における複素古典軌道と弱い測定 |
3 月 7 日(水)
9:50 ─ 10:35 | 平出 耕一 ・ 松岡 千博(愛媛大・理) Resurgent analysis for H\'enon maps (I) |
10:50 ─ 11:40 | 石井 豊(九大・数理) 高次元複素力学系とカオス的量子トンネル効果 |
13:30 ─ 14:15 | 戸田 幹人(奈良女子大・理) 化学反応の動力学とカオス:大自由度ハミルトン系カオスにおける課題と展望 (II) |
14:30 ─ 15:15 | 竹井 義次(京大・数理研) エネルギーレベルの交差に関する Landau-Zener の問題と WKB 解析 (II) |
15:35 ─ 16:25 | 松岡 隆(鳴門教育大) 2次元写像の周期点の位相的指数と組ひも型 |
16:40 ─ 17:30 | 金 英子(奈良女子大) Automorphisms of the disk inducing all link types |
18:00 ─ | 懇親会の予定 |
3 月 8 日(木)
9:50 ─ 10:40 |
俵口 忠功・足立 聡・上田 正仁(東工大・理工) Divergence-free WKB method (3 次の代数方程式に基づく WKB 法) |
10:55 ─ 11:45 | 矢ヶ崎 一幸(岐阜大・工) サドル・センターを有するハミルトン系のカオス |
13:30 ─ 14:20 | 原山 卓久(ATR 環境適応通信研究所) フラクタル拡散係数 |
14:35 ─ 15:25 | 平出 耕一 ・ 松岡 千博(愛媛大・理) Resurgent analysis for H\'enon maps (II) |
東工大内の地図については、
http://www.titech.ac.jp/maps/ookayama/campusO-j.html をご覧ください。
数学科第 6 演習室は本館正面入り口から見て、左側の階段を 3 階まで登り、左に進んですぐに右に曲がったところの部屋です。
東急目蒲線は昨年夏に目黒線(目黒 -- 多摩川(東横線武蔵小杉駅まで乗り入れ))
と多摩川線(多摩川--蒲田)に分離されました。
蒲田から大岡山に来られる場合は、多摩川駅(旧 多摩川園)で目黒線に乗り換えて
ください。
また、目黒線は目黒より営団地下鉄南北線・都営地下鉄三田線に乗り入れています
ので、本郷、後楽園といった地域からのアクセスが随分よくなりました。
問い合わせ先(世話人):
〒152-8551 東京都目黒区大岡山 2 - 12 - 1
東京工業大学大学院理工学研究科数学専攻 伊藤秀一
電話 : 03 - 5734 - 3386(研究室), FAX : 03 - 5734 - 2738
e-mail: ito@math.titech.ac.jp
発信者: 村瀬雅俊氏を勝手に支援する草津の会
池田 研介
はじめに:村瀬雅俊
岡田安弘:脳研究の発展と将来
津田一朗:記述の理論-記憶、思考、推論との関連において
隅田昌弘:ミクロのヒトとマクロのヒト
金子邦彦:未定
佐和 隆光:21世紀の資本主義はどこへゆく
昼食
木村 敏: 存在論的差異の精神病理
総合討論
基礎物理研村瀬さんの研究会が12月7、8日と開催されます。
村瀬さんの支援も兼ねてできるだけたくさんの関心ある方々が研究会に参加していただけるよう要望する次第です。
私の所によせられたある農学部生からの村瀬さんの著書に対する感想の一部を書かせていただきます。
..... 例えばがんの理論などは非常に興味ぶかく読みました。 主体をどこにもってくるかで癌の理解の仕方がかわる ばかりではなく、更に癌は生体の理想的モデルになる という発想まで発展するとは本当に面白いです。 私にとっては癌の癌という考え方を新たに知ったという ことだけでも非常に価値がありました。
講演者(現所属): タイトル
戸田幹人 (奈良女子大理): 化学反応の動力学とカオス
Ana Proykova (ソフィア大物理):Dynamics of Temperature Driven Phase Transitions
柳尾朋洋 (東大総合文化) : クラスター構造転移における集団運動とカオス
小松崎民樹 (神戸大理) : 化学反応の揺らぎのなかの「決定性」について最近 考えていること
山口 義幸 (京大院情報) : ハミルトン系のリアプノフ解析
茶碗谷 毅 (阪大数学) : ヘテロクリニック軌道のネットワーク構造と関連するアトラクター
伊藤正勝 (分子研) : 非平衡条件下での化学反応と非加法的統計力学
清水寧 (基礎化研) : (交渉中)
小山博子 (名大理CG研) : 1次元自己重力系におけるべき相関構造の自発形成
渕上壮太郎 (東大総合文化):古典力学から見た分子の非断熱過程
水谷泰久 (分子研) :タンパク質の動きについて最近考えていること
松本正和 (名大理) :「水」の運動について最近考えていること
時田恵一郎 (阪大サイバーメディアセンター): 蛋白質のデザインおよび進化:生命と物質の間のボトルネックを抜ける
柴田達夫 (京大数理解析): Collective Chaos
平衡統計力学と遷移ダイナミックスの局所的な情報を組み合わせることで反応過程 を理解する枠組みを提供してきた遷移状態理論を如何に越えるか、如何に位相空間 から問題とする化学動力学に必要な動的情報を抽出し得るか、また蛋白質の揺らぎ を化学反応の文脈でどう捉え如何に解析するかなどについて理論・実験家が話題提 供をし、それについての「討論」をする目的で、このような研究会を企画しました。 凝縮系(特に生体系)は協同性とランダム性が混在している運動形態のなかで(反応 の)特異性、選択性を生み出しています。一見すると、ランダムに見える複雑な運 動のなかには隠れたコヒーレンスが存在し、それが大域的な、ある種、”規則的”な 運動を生み出しているものと予想されます。この場合は二つの捉え方があり得ます。 (セミ)マクロな視点に立てば、ひとつはその大域的自由度を探るか、ないしは仮定 してその自由度上での運動を解析する立場です。もうひとつはミクロな視点に立って、 ひとつひとつの遷移状態を繋ぐ「ダイナミックスのつなぎ方(非線形の言葉を使うな らば異なる不安定固定点から出発する多様体の交差の在り方)」を解析する立場です。 いずれにしても、遷移状態理論の枠組みの外にありますから、新しい理論的な基礎・ 枠組みを作る必要があります。今回は第一回めとして、一人持ち時間(討論含めて) 40〜60分で、こうした問題に関連する話題提供およびそれについての討論を行う形式 を考えております。つまり、一般の研究発表とは異なり、いろいろ皆で話し合う、討 論に重きをおいた研究会で、発表者の方にはご自身の研究を核としつつ討論の種にな るような話題を提供していただく予定です。
ちなみに、ソフィア大学物理のAna Proykova女史は現在名古屋大学の大峰巌研究室に 滞在されていて、Atomic and Nuclear Physics, Computational and Theoretical Condensed Matter Physics; Cluster Physicsが専門で、最近はシカゴ大学のBerry氏 と共同で分子クラスターの”2次相転移”、”秩序─無秩序転移の対称性”の問題を研 究されています。
参加をご希望される方は人数を確認させて頂きたいので、恐れ入りますが、小松崎 (tamiki@kobe-u.ac.jp)まで、 氏名、所属、身分、参加日をご記入の上、 電子メールにてお知らせ下さいますようお願い致します。
発起人
奈良女子大学理学部(11月1日から) 戸田 幹人
神戸大学理学部 小松崎 民樹